こういう事を書くと「プロ意識に欠ける」とか「厳しさが足りない」とか言われそうだけどあえて書きます。
今月28日に初めて「蔵出し市」というのを開くけど、そのメインの目的は以前のブログにも書きましたが、長年に渡り親父が花器製造に携わってきたけど去年一杯で引退し、その際に残った大量の在庫品をお安く提供して在庫数を減らすのが一番の目的。
それと同時に私が作ったけど、ほんのちょっと失敗?し、途中で放置されていた作品がかなりあって・・・
例えば歪んでしまったり、黒点が出てしまったり、思った風な焼き具合にならなかったりして、本焼きまでは終了したけど上絵付けまで進まなかった途中退場の作品が多くあり、割ってしまうのも忍びなく・・・
あくまで私の基準で不合格となった作品達で、他の人に見せるとどこが悪いのかわからない場合も多い。
そういう作品は躊躇なく割ってしまうのが本当のプロなんだろうし、どのブログを見てもどのテレビ番組を見ても品質を守るために超ストイックな姿勢を貫いている。
でも・・・なぜか昔からその姿勢は好きになれなかった。
なぜ好きになれなかったかの理由なんて特にないけど、単純に勿体ないと思ったからで・・・「そういう姿勢はプロとしてダメだ!」と言われれば、「はい、ごめんなさい」と言うしかありません。
とにかく、一度不合格になってずっと眠っていた作品に絵付けをし、敗者復活戦に臨む事にしたのです。
そういう訳ありの作品ですので、お安く提供するため・・・私のトレードマークである金銀彩はしない。サインも入れないし箱にも入れないという事にさせていただき、一等品との差を明確にしたいと・・・せめてそこいらの部分で自分を納得させてます。
・・・とそこで、私は今まで金銀彩で幾何学的な模様の器を多く作ってきましたが、今回は金銀を使わないという事で、大人しく控えめな?絵付けにしています。
下の写真はまだ焼く前の状態。
・・・という事で、そういう作品も並ぶ予定の蔵出し市にもしよろしければお越し下さいね。
しかし、金銀彩を使わなかったり、色数を抑えるとこんなにも絵付けというのはスピーディーにできるものなのだと、今更ながら気がつきました。
日頃の作品がいかに手間と時間をかけて・・・(いや、かけすぎていると言っても良いかも) しまっているのか。反省というか・・・今一度、自分の仕事を見つめ直す良い機会にもなりました。
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