審査

月曜日は津市美術展覧会の工芸部門の審査員として会場に行き応募された作品の入選、入賞を決めさせて頂きました。

審査員は初めての経験でした。

公開審査なので出品者さんの前で審査する事となりました。

審査員は3人。

協議の上、入賞作品を決定させて頂きました。

いやはや・・思っていた以上に大変でした。

一点、一点を穴が空くほど見てからの投票審査です。

審査の後、出品者は自分の作品の評価を直接審査員に聞く事ができる時間をもつ事ができます。

その中に抹茶碗を出品されている方がいて色々と質問をされていました。

今回の作品は自分としてかなり努力しておられたとの事。

それは痛いほどよくわかります。

中々、こういう公募展では評価されない事を気になさってみえました。

さて・・・このブログを読んでみえる方はどう思っておられるでしょうか?

美術展覧会において抹茶碗を作品として出品する事がどういう事なのか?

はっきり言いましょう。

例えば洋画部門でみんな50号や100号の絵を出品しているのに自分だけハガキサイズの絵を出品しているのと同じ事なんです。

書道で言えば杜甫や李白の漢詩の作品をほとんどの人が出品している中で自分だけ「◯」を書いて出品するようなものです。

美術展覧会は鑑定の場でもなく、品評会の場でもありません。

会場芸術であり、空間の芸術、技術力、表現力を競い合う場なのです。

決して抹茶碗のレベルや完成度が低いと言っているわけではありません。

しかし、自分のこだわりが小さな茶碗に凝縮されていたとしても、それが他を圧倒するパワーを持っていなければ公募展で、まして美術展覧会での場で評価される事は本当に難しいと思います。

そこの所の理解を得るにはどうしたら良いものでしょうか???

本当に難しい事です。

そういう意味でも今回は本当に良い経験をさせて頂いたと思っております。

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